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【就活コラム】投資銀行編(4) 中途採用の候補者との差別化

多くの外資系証券では、新卒採用よりも中途採用のほうが活発です。このため、新卒採用の選考においても、中途採用の候補者と比べられているということを意識しなければなりません。

今回の記事では、新卒採用のほうが有利な点を整理して、アピールすべき点とアピールすべきでない点をまとめています。是非、参考にしてくださいね!

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中途採用の候補者の前職

まず、最も多いのは同業内の転職です。どの外資系証券も、最も多いのは日系証券からの転職でしょう。

日系証券からの転職の場合、業務経験が3年未満であればアナリスト1年目として転職するのが一般的です。3年以上の業務経験がある場合は、案件経験などを考慮して、アナリスト2年目以降で入社することになります。トップティアの証券会社からの転職の場合は、一切のディスカウントなしで転職できることもあります。

同業以外からの転職で最も多いのは、監査法人FASからの転職です。次に多いのは、IBD以外の金融専門職とメガバンクからの転職です。弁護士事務所や商社出身の人も稀にいますが、そのほかは例外的だといってよいでしょう。同業以外からの転職の場合、よほどのことがないかぎりアナリスト1年目からの入社になります。

 

中途採用の候補者を意識すべき理由

前節で最も重要な事実は、中途採用であっても原則としてアナリスト1年目としての入社だということです。すなわち、証券会社から見ると、新卒で採用しても中途で採用しても、入社してくるのは1年目のアナリストなわけです。

このため、新卒採用と中途採用は常に平等に比較されます。新卒採用の候補者、つまり学生であっても、中途採用の候補者を意識すべき理由はここにあります。

それでも新卒採用を行う理由

就活生の中には、「それなら全員中途採用でいいんじゃないの?」という疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。

それでも新卒採用を行う理由は単純で、中途採用の候補者よりも優秀な大学生が存在するからです。 新卒で外資系証券に採用される学生は、新卒で監査法人や銀行に入社する学生と比べて地頭がよく、学習能力が高い傾向があります。

若いこともあって体力面でも優れているのがふつうです。さらに、語学力やPCスキルは、実務経験とはあまり関係がありませんし、社風に合わせる能力などについては実務経験がむしろ邪魔になることすらあります。 このように、社会人3~5年目と比べてなお優秀な学生が一定数おり、こういった学生を採用するのが、外資系証券における新卒採用の主な目的です。

 

伝えるべきことと伝えるべきでないこと

 以上を踏まえると、ESや面接、ジョブを通してアピールすべきこととアピールすべきでないことが見えてくるでしょう。

アピールすべき点

単純に言えば、入社後に成長できることを伝えます。

・素の能力(地頭や学習能力)が高いこと
・社風に合っていること
・会社のやり方に合わせる能力が高いこと
また、入社後にキャッチアップできる準備があることを伝えるのもよいでしょう。

・とにかくモチベーションが高いということ
・最低限度の実務の知識を持っていること
・実務経験と無関係な知識が豊富であること(語学、IT、科学など)

 

アピールすべきではない点

最もアピールしてはいけないのは、「周囲の学生と比べた優秀さ」です。大学生の中で優秀なのは当たり前なので、アピール材料にはなりません。このほか、知識を武器にするのは危険です。

・会計士に劣る会計の知識
弁護士に劣る法律の知識
・銀行員に劣る金融の知識

知識があること自体は好ましいことですが、上のような水準の知識は、武器にすることはできないと考えておきましょう。

 

まとめと補足

外資系証券では中途採用が中心であるため、中途採用の候補者よりも優秀であることをアピールする必要があります。

また、伝え方は非常に重要です

「私には金融の知識があります」は禁句であっても、「関心があったので少し勉強しました」なら問題ありません。サークルの代表をやったという経験なら、「ほかの学生にできないことをやりました」ではなく「学生らしいことも一応やりました」というニュアンスがよいでしょう。このようなアピールであればマイナスになることはありませんし、伝え方と伝える文脈が良ければプラスになることもあります。