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【就活コラム】事業会社編(8) インターン理解2 事業案の出し方

前コラムでは、事業会社のインターンで行われる新規事業立案について意識しておくべきマインドセットを中心にお話ししました。本コラムでは、具体的にどのようにワークを進めれば良いのか、そしてその過程で何が重要視されるのかについてお話しします。 

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事業アイデアを見つけ出すには

新規事業立案では、最終的に一つの事業を提案します。

スタートアップ界でのピッチコンテストでは投資家相手に、社内のビジネスコンテストなどでは、社長や役員などに向け、プレゼンが行われます。そこでは、このチームに予算を渡すかどうか、予算を渡すとしたらどれぐらいの予算を渡すことができるかといった視点で評価されます。コンサルティングファームなどと違うところは、あくまでも提案だけではなく、それを実際に実行に移すための「気持ち」まで評価基準に含まれることです。

考え抜くことができるチームなのか、壁にぶつかったとしても、それを突破することができる結束力や思いがあるのかどうか、そういった属人的な評価も行われます。すなわちなぜこの提案なのかといった部分と、なぜあなたたちがこの提案に至ったのかといった部分のバランスをとりつつ、ワークを進めることが大切です。 

 

事業立案における思考プロセスを整理しよう

新規事業立案では、誰に何をサービスとして提供するのかを考えることになります。その際に、適切な思考プロセスを経てアイデアを煮詰めていくことが必要であり、議論の対象となるものはレイヤーを揃えた上で議論をすることが求められています。

例えば、「少子高齢化を解決したい」「fintechをやりたい」「ドローンを使いたい」「Tinderのようなマッチングサービスを作りたい」などのようにアイデアベースで出していくと、全てを細かく議論をすることは時間の制約上不可能であり、またチームのコンセンサスを取ることも非常に難しくなります。

つまり、事業立案を行うときは、まず目的があり、それを解決するベストな手段を考えていくというプロセスを経ることが基本的なフレームワークになります。

 

身近な現状に着目する

「目的を考える」段階について説明します。
「目的を考える」とは、すなわち、事業によってどういった世界を実現したいのか、どういった課題を解決したいのか、ということです。これだというものを見つけ出すために、まずは課題の種となるものを、身の回りに存在する現状から見つけ出しましょう。時間を決め、チーム内でブレスト(※)を行い、できる限りあげます。普段から課題観を持っているものでも、特に制限を設けずに考えることが大切です。
(※ブレインストーミング:チーム全員で自由にアイデアを出し合うこと。)


ブレストでは、とにかく思考の制限を設けず、思いついたことをどんどんあげていきましょう。ポストイットを使ったり、チーム内でgoogle スプレッドシートを共有するなどして、チーム全員が目にすることができるようにしましょう。基本的に、議論は発散と収束を繰り返すことで進んでいきます。ブレストの際は、発散させることが目的なので、それってこうじゃない?などのように、部分的に収束させる思考は好まれません。いつまで発散させ、いつから収束させるのか、コントロールすることで議論が円滑に進みます。 

 

市場に着目する

目的に加えて、市場に着目する方法も重要です。
成長産業や衰退産業、最新技術や法改正など、市場変化によって生まれるビジネスチャンスは多数存在します。そうしたチャンスに目をつけてから事業を考えることもできます(インフルエンサー市場、マッチング市場、など)。圧倒的に進行スピードが早く、プレゼンの際にも事業の成長性を市場の成長性と絡めて説明できることが多いため、説得力があります。

また、社内の既存事業アセットを十分に活用することができる事業も考えやすいというメリットがあります。その一方で、そもそもの市場規模が小さい可能性や、議論の途中で白紙に戻った場合にまた0から考えなければいけないなど、デメリットも存在します。チームのバランスや、進行状況をみて適宜使いこなすことが必要です。

 

まとめ

基本的には、新規事業のタネを見つけ出す際には、現状に注目し、その現状を引き起こしている課題、そしてその真因について議論を繰り返すことが必要です。

最終的に提案する事業内容やサービス内容がnice to haveではなく、mustなものを提案するために、常に問題の本質に着目する姿勢を身につけましょう。そして発散、収束のフェーズを意識し、議論を円滑に進める人材になることを目指しましょう。