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【就活コラム】投資銀行編(1) 投資銀行部門対策の正攻法

これまでの就活コラムでは、コンサルティングファームに関して連載を行なってきましたが、いかがでしたか?

今回は投資銀行編に移ります。事前の準備が内定の可否に大きく関わる業界です。投資銀行を志望業界として検討している学生は、是非早い段階から対策を始めましょう。

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はじめに

この記事は、以下にあてはまる就活生を対象としています。

・大学2年生時点でIBDに絞っているなど、IBD対策に多くの時間を割ける就活生
投資銀行業務に対する理解や、IBDに必要なスキルセットを強みにしようとしている就活生

当たり前の話ですが、対策はすればするほど有利になります。IBDの選考で最も求められるのは、IBDへの熱意ですが、勉強をしている学生は「熱意があるから勉強をしている」と評価してもらえる可能性が高いです。他方、勉強をしていない学生は「勉強もしていないのに熱意があるといわれてもなあ」という評価になりがちです。

要するに、知識が直接的に評価されるわけではありませんが、勉強量をとおして熱意をアピールできるため、対策をすると確実に有効になります。

 

勉強のための勉強

何から始めてよいのかわからない場合がほとんどでしょうから、まずは勉強のための勉強をしましょう。 経済小説などを読んで投資銀行部門のイメージを固るのがおすすめです。これらの本を面白いと思えるかどうかは、IBDの業務が面白いと思えるかどうかの確認にもなります。ただし、これらの本は「昔の投資銀行」を描いていることが多いため、最新の業務内容とは少し違うということを、頭の片隅に置いておくとよいかもしれません。
【推薦図書】
・巨大投資銀行
・獅子のごとく
・トップレフト

次に、金融の基礎知識をつけましょう。基礎知識があると今後の勉強がスムーズになります。
【推薦図書】
・財務3表一体理解法
・ざっくりわかるファイナンス
これらは勉強のための勉強ですから、焦る必要はないものの、あまり時間をかけすぎないようにしましょう。

 

金融の知識を身につける

買収や資金調達においては「企業の価格」を算定するプロセスがあります。これをバリュエーションと呼びます。IBDインターンシップでは、簡易的なバリュエーションを行うワークがありますので、バリュエーションの知識を持っておくことは重要です。バリュエーションには様々な手法がありますが、インターンシップの時点では、類似企業比較法とDCF法について基礎的な理解があれば十分です。
【推薦図書】
・財務諸表分析
・ゼロからわかる読み方・活かし方
・道具としてのファイナンス
企業価値評価実践編
外資投資銀行のエクセル仕事術

また、バリュエーションは書籍化されていない部分も多いので、わからないことが出てくるたびに調べる習慣をつけておくとよいでしょう。実際に、エクセルなどを操作しながら勉強をする習慣をつけるのも大切です。

 

近隣領域を理解する

IBDは事業会社と投資家の間に立って仕事をしますから、それらについて知ることでIBDの業務への理解も深まります。

①資本市場への理解
IBDは投資家ともかかわるので、資本市場への理解は必須です。IBDを志望する学生の多くは、資本市場への理解がないので、この部分についてしっかり理解できていると差がつきます。
【推薦図書】
・超一流アナリストの技法(セルサイドリサーチ)
投資信託の舞台裏(資産運用会社)
・投資される経営、売買される経営(資産運用会社)
・生涯投資家(アクティビスト; 企業価値に対する理解も深まる)
・成功する海外M&A 新10の法則(リーガルアドバイザー)

 

②事業会社について
IBDのクライアントとなる会社についての理解を深めましょう。クライアントに提案をするためには、クライアントの業務について最低限度の理解が必要です。このような業界理解は、サマーインターンのワークなどにおいても非常に役立ちます。 ほとんどのビジネス書が有用ですが、業界の変化・変遷を描いた書籍が特におすすめです。以下に参考書籍を挙げます。

【推薦図書】
FIG分野
-ドキュメント銀行(銀行の再編について)
TMT分野
-孫正義の焦燥(テレコム・テクノロジー)
-拡張するテレビ(メディア)
GIG分野
-アマゾンと物流大戦争(運輸・小売)
-誰がアパレルを殺すのか(アパレル)
-鉄のあけぼの(重工業分野)

 

まとめと補足

小手先の対策に逃げるのは簡単ですが、それでは内定を獲得できる可能性は上がりませんし、ミスマッチを防ぐこともできません。正攻法で金融と対峙して、面白さを感じられるかを確かめてみてください。 また、対策量が多いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、似たような分野の専門職である公認会計士と同程度の勉強量だと考えていただくのが良いでしょう。もっとも、試験以外の評価項目も多いぶん、会計士よりも少しハードな就職活動になると思いますが、そのぶん給与は高く、将来の選択肢も豊富な傾向があります。

当たり前のことですが、知識的な対策だけでなく、志望動機のブラッシュアップやウェブテストの対策など、小手先の部分についても妥協のないようにしましょう。

 

最後に

投資銀行は、他の業界以上にサマーインターンが重要となってくる業界です。とはいえ、早期から何を対策すべきなのか迷いますよね。5月の投資銀行コラムでは、小手先のテクニックではなく、「正攻法」を記載しています。着実に1つずつクリアしていけば、必ず納得感を持って就活を終えることができますよ。
1人で不安な方は、ぜひ一緒に頑張って行きましょう。

 

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