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【就活コラム】コンサル編(2) 戦略コンサルタントの担当案件

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コンサルタントの中でも特に人気のある戦略コンサルタントという職業を、より詳細に説明いたします。どのような案件を扱うのかを中心に見ていきましょう。この点を押さえることで、JOBや面接で選考官と近い水準の実務理解を前提に、生産性の高いコミュニケーションが可能となるでしょう。

 

戦略コンサルタントが取り扱う案件を具体的に見ていくと、主に4種類に分類できます。

 

案件1: 戦略提案

一つ目が「戦略提案」で、企業のビジネスモデル改革や新規事業など、要は企業のトップライン=売上を向上させるための施策提案です。

『事業Aの製品Zがアジアで苦戦しているからどうにかして欲しい』や『将来の経営環境変化に備えて顧客ローヤリティを高めるビジネスモデルを構築したい』など漠然としたお題が課されるため、コンサルタントの実力が最も試される案件になります。そのための手段としては業界レポートに向き合う岳ではなく、例えば飲食業界の案件では、実際に食べてみるのも大事と言われるように、現場感を正しく持つことも求められます。

また、戦略立案の案件の過程で、M&Aという手段が有力だという結論になった場合、M&Aのアドバイザーを務めることがあります。M&Aは、交渉や契約、DDなど案件のプロセスが複雑かつ膨大であるため、コンサルタントの馬力そのものが付加価値となります。また、M&Aの専門家である投資銀行とは違って、M&A以外の戦略と比較検討したり、M&Aを行った後も継続的に統合の支援を行ったりすることができるという強みがあります。ただし、コンサルティングファームは資金調達を行う機能を持たないため、資金調達が必要になる大型の案件の場合は、M&Aを行うことを決めた段階で投資銀行に引き継ぐのが一般的です。

 

案件2: 業務改善

二つ目が「業務改善」で、コストカットや従業員の生産性向上など利益率改善の為の施策です。業務改善案件ではコンサルタントが実際にオフィスに駐在する場合も多く(=ハンズ・オン案件)、現場での視察を通して仮説を導き出すことが大切です。

前述の通り、現場視察の重要性は戦略案件にも当てはまり、コンサルタントはオフィスに閉じ籠って云々と悩み抜くだけの仕事ではなくビジネスの最前線で情報を泥臭く入手する仕事でもある事は、学生の皆さんのイメージとは大きく異なることでしょう。

 

案件3: リサーチ業務

三つ目は「リサーチ業務」です。

『10年後のスマートフォン市場規模を調べてくれ』
『中国市場に進出したいのだが優良な提携先を探してくれ』
などのビジネス案件から、
『自動運転分野でこれから起こりうる技術的ブレイクスルーは何か』と言ったよりアカデミックな案件もあります。

最近では事業会社がリサーチ業務のアウトソース先として戦略コンサルファームを雇うケースが増えていますし、マッキンゼーの様に自社内部にシンクタンク的な研究機関を抱えるファームもあります。

 

案件4: デュー・ディリジェンス(DD)

DDは、買収や合併において、売り手企業の情報を精査するプロセスです。

DDにはさまざまな種類がありますが、コンサルティングファームが担当するのはビジネスDDと呼ばれる分野です。買収金額は売り手企業の株価や業績予想などに基づいて決定されますが、この業績予想の確からしさなどを検討するのがビジネスDDです。コンサルティングファームは、3に挙げたような案件を扱っているため、ビジネスDDの担い手として有力な候補となります。DDは時間制約が厳しいこともあって、過酷な案件となることが珍しくありません。

 

最後に

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